2009年版
<伊都どうぶつ病院新聞>

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1年を通じて(隔月発行ですが)こちらの「伊都どうぶつ病院新聞」で皆様にさまざまな動物の病気やその予防法などご案内していきたいと思います。

なるべくくだけた文章で皆様にわかりやすいように心がけてはおりますが、不明な点、わかりにくい点などありましたらお気軽に当院までお問い合わせください。

また一部飼い主さんからの要望もあり、バックナンバーを今号記事下より閲覧できるようにしますので、ご覧ください。


だんだん蒸し暑い季節になってきましたが、犬の飼い主の皆さんは狂犬病の予防接種や、フィラリアの予防などはおわりましたか?もし忘れてる方がおられましたら、早めに動物病院を受診するようお勧めします。
さて、季節は夏めいてきましたが、その前にいや〜な梅雨がやってきます。
このじめじめした気候は、人にとって憂鬱な季節であるばかりか、犬やネコにとっても皮膚病の多発するいや〜な季節でもあるのです。
そこで、今回は皮膚病のなかでも「耳」の病気の話をしたいと思います。

みなさんは飼育しているわんちゃんやねこちゃんの「耳の中」を観察しているでしょうか?
もし観察した記憶がなければ今すぐにのぞいてみて下さい。
黒や茶色、黄色や白い耳垢がたまっていませんか?耳が赤くなったり、触って熱かったり、動物が触られるのを嫌がったりしていませんか?
もしこれらの症状があれば「外耳炎」を起こしている可能性がありますので、なるべく早く動物病院を受診されてください。
「外耳炎」の多くは細菌や真菌(カビ)、ダニの感染や、アレルギーが原因となります。
細菌や真菌はこの高温多湿の気候が大好きなため、特にこの時期に外耳炎は悪化しやすくなります。

外耳炎の治療はまず、動物病院で耳垢の検査をし、原因を特定した上で耳を特殊な液で洗浄した後、治療薬を耳の中(外用)、あるいは飲み薬(内服)を処方します。
また、アレルギー性の場合は、食事療法やさらに詳しい検査などが勧められることもあります。
外耳炎は放って置くと内耳炎や中耳炎まで進行し、まれに神経症状も発症する事があるので、早期発見、早期治療が勧められます。
また外耳炎は、定期的な耳の洗浄により清浄な耳を維持することで予防できますので、定期的に耳はきれいにしてあげましょう。

2009年バックナンバー

フィラリア症の予防について