2009年版
<伊都どうぶつ病院新聞>

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1年を通じて(隔月発行ですが)こちらの「伊都どうぶつ病院新聞」で皆様にさまざまな動物の病気やその予防法などご案内していきたいと思います。

なるべくくだけた文章で皆様にわかりやすいように心がけてはおりますが、不明な点、わかりにくい点などありましたらお気軽に当院までお問い合わせください。

バックナンバーを今号記事下より閲覧できるようにしますので、ご覧ください。
今月からは「内臓シリーズ」ということで、第2回目の今回のテーマは「腎臓」です。


伊都どうぶつ病院新聞 内臓シリーズ第2弾!
今月からは「腎臓」月間!
今回は内臓シリーズ第2弾、ということで、尿を作る「腎臓」にスポットを当ててみたいと思います。          

     <「腎臓」とは>・・・腎臓には2つの働きがあります。
老廃物を尿として排出する・・・体の中では常にアンモニアや尿素窒素といった体に有害な老廃物ができてきます。これらを腎臓のろ過機能によって体の外に尿として排出する機能を担うのが腎臓です。つまり腎臓が悪くなると、身体の中に有害な老廃物がたまっていくことになるのです。
水分やミネラルの調整・・・腎臓は体の中の水分量やミネラルの濃度を適切な量に保つ働きがあります。それにより体は生命を維持することができるのです。

<腎臓病の症状(例)>・・・まず軽度の腎障害では薄い尿、大量の尿、水を飲む量の増加、便秘、たんぱく尿。腎障害が進むにつれ嘔吐、食欲不振、黒色便、ケイレン、・・・など様々な症状が認められます。腎臓は症状が出にくく、明らかな症状が認められた時には腎臓のかなりの機能がダメージを受けていることが多いです。

<腎臓疾患の例>(カッコ内は原因の例) 腎不全(心不全・慢性腎不全・尿管(尿道)閉塞)、腎炎、腫瘍(腎臓腫瘍、膀胱腫瘍など)

<腎臓検査方法>
尿検査・・・たんぱくの有無、濃さ、不純物などを検査します。
血液、エコー検査・・・血液検査で腎臓に関連する項目(貧血やBUN,CREなど)を、エコーで腎臓の内部構造を検査します。

<治療>
腎臓の治療法の第一選択は食事療法です。その他、血管拡張剤や吸着材などを用いることもあります。ただ失われた腎臓の機能は回復しませんので、残りの腎臓の機能を細く長く保つのが目的となります。まずは気になる症状があれば、動物病院で検査を受けることをお勧めします。また、わからないことや気になることなどありましたら、気軽に当院獣医師までご相談ください。                         伊都どうぶつ病院

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