2013年版
<伊都どうぶつ病院新聞>

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1年を通じて(隔月発行ですが)こちらの「伊都どうぶつ病院新聞」で皆様にさまざまな動物の病気やその予防法などご案内していきたいと思います。

なるべくくだけた文章で皆様にわかりやすいように心がけてはおりますが、不明な点、わかりにくい点などありましたらお気軽に当院までお問い合わせください。

バックナンバーを今号記事下より閲覧できるようにしますので、ご覧ください。


伊都どうぶつ病院新聞 最新号
今回の話題は「ダニ感染症に注意!」です


今年の初めくらいから日本国内では「SFTSウイルス」なるものが新聞やニュースをにぎあわせています。
ダニが人に感染することによって、ウイルスが感染し、人がウイルスに侵され死亡する事もある、という病気です。
山間部の病気、という印象がありましたが、よくよく考えてみると同じダニが犬にも感染するではないですか!
というわけで今回はダニ感染症(SFTSウイルス)についてです。


         <「SFTSウイルスって?」>

「SFTSウイルス」は、日本国内ではつい最近発見されたウイルスです。
中国では以前からあった風土病のような病気だったようです。
ダニがウイルスを保有しており、そのダニに人間が咬まれることにより人間が感染します。
人間に感染すると、発熱や血液の異常などを起こし、死亡することもある病気です。
現在のところ確実な治療法はなく、ワクチンによる予防もできないのが現状です。
このウイルスの話を今回の新聞で取り上げた理由は、このウイルスを持っているダニが犬やネコに感染する「マダニ」と同じ種類だからです。
ということは、犬やネコが外出先でダニに咬まれて、ダニを家に持ってきてしまい、そのダニに人間(飼い主さん)が咬まれることにより感染する恐れがあるということです。
つまり、動物(特に犬)を飼う場合このウイルスについて知っておく必要があるということです。


<SFTSの予防方法>

先ほど書いたように、治療方法がありません。
ということは、ダニに咬まないように予防する必要があるということです。
人間は山や草むらに行く際にはあまり、皮膚を露出しないようにする、とか、皮膚を衛生的に保つ、などで予防することが可能です。
しかし、犬や外出可能な猫を飼育している飼い主さんは、山に行かなくても、飼育している動物がダニに咬まれて(あるいは被毛につけて)家に帰ってくる可能性がある、ということです。
そのダニが家で歩き回り、人に咬み付く可能性があるのです。
今のところ、犬が感染の媒介者になったという事例はありませんが、今後の研究次第ではどういう報告があるかわかりませんので、極力ペットにダニが感染しないようにする必要があります。

      <ダニの予防法>

多くの飼い主さんはご存知だと思いますが、飲み薬や付け薬で犬やネコがダニに感染しないようにすることができます。
詳しくは動物病院(獣医師)にご相談ください。
記事に関してあるいは他のことでも、ご不明な点は当院にお尋ねください。
伊都どうぶつ病院
      

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2010年春の特別号第2弾

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